2006年11月19日 (日)

基本指針案に関する意見

「鳥獣の保護を図るための事業を実施するための基本的な指針」(案)の意見の募集 に、採用されるされないは別として、本日締め切りなので下記の3つのことを意見しました。

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1基本指針案のどの部分への意見か

Ⅱ-第三-1-(1)希少鳥獣等
P28 上から27行目

2意見の要約

「~必要に応じて、人工増殖に努めるものとする。」→「~必要に応じて、人工増殖を行うことができる。」変更を希望します。

3意見及び理由

希少鳥獣の人工増殖を行うとは、まずは減少している野生鳥獣を捕獲しなければならない。
捕獲した個体を人工環境下で飼育できるかどうかの問題もある。
捕獲により、野生繁殖できる可能性のあるであろう個体を減少させることも考慮しなければならない。
また、環境のキーワードである「保全」の観点から考えると、「人工増殖に努める」努力義務よりも、
「行うことができる」の方が、必要最小限で適切ではないかと思います。
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1基本指針案のどの部分への意見か

Ⅱ-第四-2-(2)標識調査
P36 上から15行目

2意見の要約

標識調査はなぜ行うか、指針に盛り込んでください。

3意見及び理由

野生鳥獣のうち、野鳥だけ足環を装着し調査するのか理由の記載をお願いします。
そして、この調査がどのような結果をもたらすのか、方向の明記を希望します。
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1基本指針案のどの部分への意見か

Ⅱ-第四-2-(2)標識調査
P36 上から15行目

2意見の要約

指針に「調査目的」を盛り込んでください。

3意見及び理由

学術研究のための調査ですが、その調査目的と成果が分かりません。

現在標識は山階鳥類研究所が委託を受けて、標識調査員を集めて調査を依頼しているわけです。
委託を受けた調査結果は、「鳥類標識調査業務報告書(鳥類観測ステーション運営)」としてまとめられ、
毎年環境省自然局野生生物課計画係に報告されています。
若干の滞りはあるようですが・・・。

鳥類標識調査業務報告書の内容は非常に薄いく、資料には、種と放鳥数と一部の放鳥場所しかありません。
渡り鳥の調査が主目的なのに1999年を最後に、渡り鳥の記録資料(標識鳥回収報告 Recoveries)は提出されておりません。
私は業務内容がおろそかになっているものと考えております。

別件になりますが、
「鳥獣の捕獲等に係わる許可基準の設定」の中の、「許可の考え方」の中に以下の文言があります。
『学術研究(環境省足環を用いる標識調査を含む。)を目的とする捕獲等又は採取等は、
当該研究目的を達成するために不可欠な必要最小限のものであって、適正な研究計画の下でのみ
行われるものとする。』
このことから考えると、現状の標識調査は、裏づける調査資料の提出が行われていないので、
研究目的は達成していないと考えられる。また、捕獲等が必要最小限で行われるべきであるのに、
鳥類観測ステーション以外での調査が多すぎる。調査目的とは異なることに利用されているとも聞きます。

指針において、はっきりした方向性を示すべきだと思います。

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2006年11月16日 (木)

鳥獣の保護に関する意見募集

環境省自然環境局野生生物課、鳥獣保護業務室より「鳥獣の保護を図るための事業を実施するための基本的な指針」(案)の意見の募集 を行っています。
11月19日(日)締め切りですが、まだ案の段階なので、広く国民の意見を聞きたいそうです。

この機会に、日頃のお考えを意見してみては如何でしょうか?
この指針は平成19年4月1日から平成24年3月31日まで、5年間の行政の基本的な考え方になります。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7615
意見はまとめられ、「パブリックコメントの意見と対応」とされます。
http://www.env.go.jp/info/iken/result/h141124a/all.pdf

振り返ってみると、例えば野鳥の調査において矛盾した捕獲調査が行われていましたね。

団体としてかすみ網を否定しているのに、中国地方や甲信越地方ではお手伝い?までさせているところもありました。

Img_3163

オークションでかすみ網を見たことがあります。

01

標識調査を環境教育と考えられますか?

Img_3166

国立公園、国定公園内という野生動物の楽園において、なぜ捕獲調査が行われるのでしょうか?

野鳥の標識調査においては、モニタリングが必要と言いながらも、使われていない標識調査ステーションがあるし、個人レベルであちらこちらで野鳥捕獲に励む人がいる。なんのための調査ステーションなの?Img_3171

渡り鳥の調査が国際交流も含め、盛んになっていると言うが、よく知られているツバメを取り上げてみると、国内で捕獲し再放鳥されていないのが2割、海外においては8割。こんなリスクのある捕獲調査してていいの?

http://www.geocities.jp/tori_trip/atlus/tubame060409.htm

02

現在環境のキーワードは「保全」であるのに、なぜ鳥獣に関しては「保護」という言葉が使われるのでしょうか?環境へのキーワードは保全であるのに対し、鳥獣に関して保護とするのはなぜか?Img_3168

疑問や意見が多すぎる・・・。
この機会にコメントすることにしました。
皆様も勇気を振り絞って、自分の意見を書いてみては?

「バンディング問題を考える掲示板」「知って欲しい野鳥のこと」もご覧ください。

意見募集要項より抜粋
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=8632&hou_id=7615

[意見提出用紙]
※ 各項目は必ずこの順番で記載してください。

[件名]基本指針案に関する意見
[宛先]環境省自然環境局野生生物課
[氏名](企業・団体の場合は、企業・団体名、部署名及び担当者名)
[郵便番号・住所]
[電話番号]
[FAX番号]

[御意見]
1基本指針案のどの部分への意見か(項目(I-第1-1-(1)-[1]-1)-アなど)、ページ、行等を記載してください。)
2意見の要約(100字以内で記載)
3意見及び理由(可能であれば、根拠となる出典等を添付又は併記してください。)
 ※2及び3は、1の意見ごとに記載して下さい。

送り先は下記
YASEI_BUNSHITSU01@env.go.jp

追記12月15日 意見募集結果 

パブリックコメントの実施結果について

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2005年11月17日 (木)

ハンターマップ(鳥獣保護区)

0831  あまり一般には知られていませんが、ハンターの方は、この地図を見て、狩猟をして良い地域、鉄砲を撃って良い地域、を知ります。写真は地元神奈川のハンターマップです。

0832

「鳥獣保護区等位置図(平成16年度)詳細解説付き」として、鳥獣保護区の書かれた地図が県の刊行物として売られています。獣保護区から猟区までが色分けして書かれています。

0412220892丹沢や大山の方へ鳥を見に行く人は、注意してください。また、写真を撮る方は、迷彩服や毛皮は使わないでくださいね。誤射されたら大変ですよ。

写真はヨシガモ。あまり見ないけど、狩猟鳥なんです。山の中の猟区で鉄砲撃って追い出すから、安全な都市公園の池は大賑わいなのかもね。

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2005年11月 4日 (金)

バードフェスティバル 野鳥を学ぶ

野鳥の楽しみ方は、バードウォッチング、バードリスニング、バードカービング、野鳥写真など、多くの形で愛され、楽しまれてきました。今週末11月5日~6日は、バードフェスティバルもありますね。

我孫子に集合!!だってよ。ステッカーもらいに行くかぁ!!

0411249494 今回は、野鳥を捕まえて調べる標識調査(バンディング)について、調査方法や成果、調査に携わる人々について、カワセミ日記のサイトオーナーさまが、驚きの実態を語られましたので、ここでご紹介いたします。

e0024111_2175738 

「バンディング問題」を総括しますをご覧ください。

詳しく書かれているので、プリントアウト(A4サイズで約50ページ)して、ご覧頂くことをおすすめいたします。

内容は以下の構成になってます。

1.バンディング問題の定義
2.鳥類標識調査とは
    i     鳥類標識調査の仕組み
    ii    鳥類標識調査の手順
    iii   鳥類標識調査の問題
3.調査に対する疑問点
    i.    成果に対する疑問
    ii.   調査方法に対する疑問
    iii.  監督省庁に対する疑問
    iv.   制度そのものに対する疑問
4.問題点の考察
5.環境省と山階鳥類研究所の実態
6.教育現場の悪質バンダーと教育機関の対応、教育機関の野鳥に対する認識
7.まとめ

ご感想は、復活・長玉のお部屋へお書きいただけると、カワセミ日記のサイトオーナーが喜ぶと思います。応援メッセージも、いっぱい書いてあげてくださいね♪

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2005年10月28日 (金)

No More Banding(バンディング)

dangerこのマークは、一部の必要ではない調査という名の心無い霞網捕獲等に対して 意思表示するためのものです。 バンディングの現状(カワセミ日記より)

「バンディング問題」のまとめページができました。

このような調査とは思えない野鳥の虐待行動も公然と行なわれています。

以上のような趣旨を理解し、賛同してくれるwebサイト(制作:カワセミ日記)もたくさんできました。また、このシンボルマークをご自分で印刷して、いろいろなところに貼ってくれる方が増えて参りました。

シンボルマークを、これからサイトに貼りたい方は、こちらをご覧ください。シンボルマーク「ダウンロードはこちらから」をご覧ください。(サイト用シンボルマークは無料貸出中)

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シンボルマークステッカーの頒布について

今回、シンボルマークの意思表示グッズをご用意できない方へ、グッズをお届けすることと、一部の必要ではない調査という名の心無い霞網捕獲等に対して、疑問を唱える方のカンパを受け付けております。

グッズは「シンボルマークステッカー」と、「車用マーク(吸盤タイプ)とステッカーのセット」の2種類をご用意しました。ステッカーの枚数は多めにしてますので、お友達に分けてお使い頂きたいと考えております。

(ステッカーの発送はカワセミ日記中島さんが行ってくれてます。)

お支払い時には、有志のカンパをよろしくお願い申し上げます。m(__)m

今までの流れを知りたい方はこちらをどうぞ。

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2005年10月18日 (火)

シンボルマーク貼りました。

あっちこっちにシンボルマークを貼ってみました。

0509213932

0509213927

702000509213922これはシール用の印刷用紙を買ってきて、自宅のプリンターで印刷しました。A4用紙への印刷元データField Photo Gallery Blog のtaka-sさんが作ってくださったものを使わせて頂きました。

また、カワセミ日記の中島さんは、ステッカーの印刷方法や、車用のマークの作り方ウインドウにペタンの作り方など、アイデア豊かなグッズの作り方を披露してくれてます。

皆様もちょっとした意思表示をしてみてはいかがですか?

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2005年10月10日 (月)

野鳥教育に関して(その1)

今日は「野鳥教育」について少し考えてみようと思います。

現在、私たちの回りにいる野生の生き物は大きく分けると「動物」「鳥類」「魚類」「昆虫類」などに分けられます。(爬虫類や貝類など他にもあるけれど、とりあえず)

魚は「魚釣り」など、だれでもできる遊び方があります。釣りをしたことのある方、また釣った魚を調理して食べたことのある方も多いと思います。どこにでもある光景です。

0507133735 昆虫は、夏休みの「昆虫採集」や「飼育」など、子供たちにも親しまれています。あるいは「害虫」と呼ばれる虫を殺虫剤などで退治した経験をお持ちの方も少なくないでしょう。魚釣りや虫捕りは、だれでも日常ごく普通に行ってよいことですから。

このようになじみのある魚や昆虫に対して、私たちが野生の動物や鳥に触わる機会は、ほとんどないと思います。簡単に触われる所にいない、という理由もあるでしょうが、もしも手で触われる所にいたとしても、触っては(捕まえては)いけないのです。

動物(哺乳類)と鳥類は、その扱いが『鳥獣保護法』で規制されているからです。飼育はもちろん、捕獲に関しても厳しく制限されています。ですから、私たちが野生の鳥類や鳥類の卵を捕ったり、飼ったり、触ったりすることはできないのです。

大まかなまとめでしたが「動物・鳥類」と「魚類・昆虫類」への接し方の違いを、
少し分かっていただけと思います。

注1)例外として、猟期や行政における許可があります。
注2)地域、種類によっては「魚類」「昆虫類」も飼育や捕獲が規制されて
いるものもあります。(例:保護区域内生物、天然記念物など)

   e0024111_217182 e0024111_217182 e0024111_217182e0024111_217182

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標識調査のために捕獲した鳥を、「野鳥と触れ合う機会」として利用しているケースがありますが、果たしてこのような行為は「野鳥教育」と言えるのでしょうか?

私は、基本的に「野鳥は見て楽しむもの」と考えています。同じ場所でも、季節ごとに見られる鳥が変わるので、花と同じように四季を楽しめます。また、鳥は鳴き声も楽しめます。今の時代、動物園では「行動展示」が流行っていますが、鳥の場合は近くの公園や木のある所で手軽に見ることができます。

旅先などでは、家の近所では見られない鳥に出会えることもあります。双眼鏡を使ってお子さんと一緒に、鳥探しをゲームとしても楽しむのもよいでしょう。
その時、ただ見るだけではなく、野鳥とペットの違いを教えたり、昆虫や魚との扱い方の違いを教えたりすることが、大切なのではないでしょうか。

現在、野鳥には絶滅が危惧される種も多くあります。
私たちができる大切なことは、過度な生態調査でも、無関心な放任でもなく、
野鳥を関心を持って見守り、少しでも良い状況を後世に残していくことではないかと考えています。

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2005年9月25日 (日)

鳥類の国勢調査

今年は国勢調査の年で、来月の一日(10月1日)、国民の人数が調査される。

鳥にも人と同じような実態調査があり、それは1978年以来、20年ぶりに調査(1997~2002年)が行なわれた。そのデータは「第6回自然環境保全基礎調査 鳥類繁殖分布調査報告書」として、今年(平成17年4月8日)発表された。0501051359
この報告書は、「環境省 自然環境局 生物多様性センター」で管理され、「生物多様性情報システム」のPDFファイルで、だれでも閲覧できる。

さて、この「第6回自然環境保全基礎調査 鳥類繁殖分布調査報告書」は、日本に生息すると考えられる鳥類(577種)について、ロードサイド調査と、定点調査により、全国2317コースで繁殖期の4月から8月にかけて行なわれた。現在考えられる鳥類調査の最高峰であろう。

報告書は全352ページに上るので、ここでは「まとめ」(P281~306PDF 624k)の部分から幾つかピックアップしてみよう。

●P293~295
◇「林縁から草原にかけて生息する種の一部の縮小」としてウズラ、アカモズ、チゴモズ、シマアオジ、ヒクイナ、ホオアカの6種が取り上げられた。
◇「シギ・チドリ類の一部の種の縮小」としてタマシギ、シロチドリ、イソシギ、ヤマシギが取り上げられた。
◇「希少性の高い種の縮小」では、エゾライチョウとサンショウクイが取り上げられた。

●P300~302では、「4.分布の縮小が著しい種の生息環境比較」として、(1)アカモズ、(2)チゴモズ、(3)シマアオジが、生息環境の問題として特に取り上げられた。

●お時間のある方は、「まとめ」をプリントアウトして、P285~289の「第2回調査」と「第6回調査」を比較して頂きたい。
20年前に比べ、これらの鳥が如何に危機的な状況かお分かり頂けるはずだ。

◆ここに上がった鳥類のレッドリストでの取り扱い

VU(絶滅危惧Ⅱ類)
サンショウクイ
チゴモズ

NT(準絶滅危惧)←9/26訂正
アカモズ
シマアオジ

DD(情報不足)
ウズラ

鳥類標識調査報告書(鳥類観測ステーション運営)は、平成10年度(1999年)までは毎年報告書が上がってたが、それ以降はない。環境省委託の調査はなくなったのだろうか?

この報告書から野鳥写真家、和田剛一さんがご指摘になっている鳥(シマアオジ、サンショウクイ、アカモズ)の、保護の重要性が分かりました。m(__)m

プロジェクトX風にまとめまたつもりですが、如何でしたでしょうか?

えっ?プロジェクトXは、困難に立ち向かわなければならない?

そう、○○○○を変えましょう!!

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2005年9月11日 (日)

シマアオジの独り言(SECOND)

ボクはシマアオジ。
鮮やかな黄色のお腹と、栗色の背中、白い斑点が目じるし。

ボクたちシマアオジは、春と秋に遠くの国へ旅をする。
海を越えるマラソン飛行。道のりはつらく厳しい。だけどボクたちは行く。

夏には北海道の河原の草原に行く。
そこは毎年、耕されていて、住みかを探すのも大変。
でも、大好きな場所だ。
北海道へ渡る仲間が、だんだん減っている。

どうしてだろう?
仲間が減るのは、寂しい。

ボクたちは、長い旅の途中、島で休憩を取る。
最近、その島で人間が網を張ってボクたちを待っている。
何の網かって、ボクたちを捕まえるための網だ。
何のために捕まえるのか、ボクにはよくわからない。

捕まって逃げてきた仲間の話しでは、
羽を引っ張ったりして、体中いじくりまわされるらしい。
その網に掛かって、死んでしまった仲間もいる。
ボクたちにとっては、すごく恐ろしい網だ。
(注)

ある日、とうとうボクも、旅の途中の島でその網に掛かってしまった。

苦しい。逃げたい。
なのに、羽も足も、その網に絡まって飛ぶことができない。
飛ぼうとすればするほど、網が食い込み苦しくなっていく。
ボク、ここで死んじゃうのかな…。

死にたくない。死ぬのはイヤだ!
体中の力を振り絞って暴れた。
折れた羽がヒラヒラと落ちた。
だんだんとボクの記憶は遠のいていった……。

ガサガサッという音が、ぼんやり聞こえた。
『逃げなきゃ』ボクはとっさにそう思った。
動けない!
そうだった。ボクは網に絡まっていたんだ。

「掛かってるぞ」と人間の声が聞こえた。
たくさんの足音も聞こえた。
怖い。ボクは、どうなるんだろう…。

人間がボクを網から外した。
すきがあれば逃げよう。
でも、人間の手がボクの体を握って放さない。
飛ぶことも動くこともできない。
ボクはすべてを諦めそうになった。

人間が、ボクの羽を広げた。
やめて! 羽が折れたら、どうしてくれるんだ。

羽を一枚ずつ見ながら、長さを測っている。
そんなことして、どうするんだ。

痛い! 
人間が無理やりボクの翼をいっぱいに広げた。
そしてボクを取り囲み、一斉に「はい、チーズ!」と言った。
ボクには、何のことだか、わけがわからない。

今度は足をいじっている。
やめて! ボクの足は細くて壊れやすいんだ。
ボクの足に何かが着けられた。

これは、何だ?
カネの、硬いリングだ。
なんでボクに、こんな物を着けたんだろう。
疲れた体が余計に重くなった。

そしてボクは、ようやく放たれた。
怖かった。殺されるかと思った。
ボクは二度と捕まらないよう、一生懸命遠くへ飛んだ。
でも、うまく飛べなかった。
体が疲れきっていた。

足のリングも重くて邪魔だ。
そうだ、これを外そう。

外れない!
くちばしで引っ張っても、つついても、どうやっても外れない。
外したい。ボクには、こんな物は必要ないんだ。
なぜ、こんな物を着けて飛ばなくちゃいけないんだろう。
ボクが何をしたっていうんだ。

つついた足が痛い。
羽もボロボロだ。
渡りのために蓄えた体力も使い果たしてしまった。
これから海を越えて、南の国まで飛べるだろうか。
本当にボクは飛べるだろうか。
早く帰りたい。仲間に会いたい。

そしてボクは、水平線が霞む海に飛び出した。

Specal Thanks  和田剛一のホームページ   カワセミ日記

※(注)ある捕獲のときに起こった事故の数で、放した後の影響は不明。

カワセミ日記のキビタキ船長のお話は泣けます。

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2005年9月 7日 (水)

シマアオジの独り言(FIRST)

ボクはシマアオジ。鮮やかな黄色のお腹と、栗色の背中に白い斑点が目印さ。
ふだんは、ボクは遠くへは飛ばないけど、春と秋には遠くの国へ旅をする。
海を越えてのマラソン飛行。道のりはつらく厳しい。だけど行かなきゃ・・・。

夏になると行く、北海道の河原の草原は、毎年耕されちゃってて住みかを探すだけでも大変!北海道に行く仲間もだんだん減っている。仲間が少ないのは寂しい。

最近は飛んでいく途中で、休憩に立ち寄る島には人間どもが待ち構え、
網を張ってぼくらを捕まえるんだ!

中にはこの網にかかって、命を落としたものもいる。
そして捕まると羽を引っ張ったりして、いじりまわすそうだ。

ボクも、疲れた体を休めるために立ち寄った島で、網に掛かって捕まっちゃったんだよ。
一生懸命外そうと暴れるのだけど、一度絡まっちゃうと取れない。
こんなところで死んでたまるか!!と一生懸命もがくけど、もがけばもがくほど動けなくなる。
あぁ、ボクはもうここで終わりなのか・・・。
死ぬのは嫌だ!最後の力を振り絞って逃げ出そうと試みる・・・。
ダメだ・・・頭は逆さまだし、羽も足も網に絡まって動けない。
もう羽なんてどうでもいい、足も痛いけど、どうにかここから逃げ出さなきゃ・・・。
もう何時間暴れただろう?(写真はフィンチ?)

これだけもがいている時間飛んでいたら、南のおうちのそばまでいけたかもしれない・・・。
ボクはいまどこにいるのだろう・・・。気が遠のいていく・・・。

ガサガサ」「ガサガサ」

ハッ!逃げなきゃ!!
動けない。なんとかしなきゃ・・・羽うごけ!、羽うごけ!
最後の力を振り絞ってなんとか・・・・・!

「ガサ」「ガサガサ」
うわぁ!人間だ!大勢来た!ボクを捕まえに来たんだ!

「おっ掛かったぞ!!」と人間の声が聞こえる。

グイ!
うっ、掴みやがった。捕まってしまう・・・・・・。
えい!最後の力を振り絞って・・・・・・。
もう、力が出ない・・・・・・。

イテテ・・・、イテテ・・・。
網から外されたようだ。だけど手で強く握り締められて動けない。

おい!羽を広げてなにするんだ!
一枚ずつ見てるのか、そしてはかりを当てて長さを調べている。

ひぃ!今度はなにする気だ!
うぅ、羽広げやがって・・・写真撮ってる。
人間どもは、「はい、チーズ!」なんて言ってるぞ!
だけどもう暴れる力はない。。。。。。

イテテ・・・
あれ?今度は足を触ってるぞ!
ペンチで足に金具付けてる!うわぁ、何する気だ!
足に硬いリングをが付けられた!

う、今度はなに何する気だ・・・・・・。

あれっ、羽が動く!
うわぁ、飛べたぁ!飛ぶことができた!
解放されたんだぁ!

それにしても疲れた。
そしてこの足に付けられた、硬い金具は何だ?
なにが付いたのだろう?

取らなきゃ!
?!取れない!取れない!
なんなんだぁ、取れないよぉ!この金具なんなんだ!
邪魔だ!外れろ!外れろ!
くちばしでいくら引っ張っても硬くて取れない・・・。
外れろ!外れろ!
外れろぉぉぉ!

だめだぁ~(×v×)~。リングは窮屈だし、重たい。。。。。

これから水平線のかなたまで、海を渡らなければならないのに、
網に掛かって羽はボロボロだし、海を渡るため付けてきた体力も、
この騒動ですべて使っちゃった。こんな体で飛べるのだろうか?
足にはヘンテコな金具は付いちゃったし。

早く南の国に行かないと寒くなっちゃうし、住みやすい場所がほかの鳥に取られちゃう。
海を越えて飛ぶ力はなくなっちゃったし、この先どうすればいいの?
あぁ、南のおうちに帰りたい!

Specal Thanks  和田剛一のホームページ   カワセミ日記

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